第68章 ❤︎ 青城3年とルームシェア
「昨日、岩ちゃんとしてどうだった?」
「可愛かったよ」
「どんな風に?」
「どっちかって言ったら強面なのにあんな風に感じちゃうんだって。初めての相手が私ってちょっと嬉しい」
「好きになった?」
「まさか」
「ならよかった。…ちなみに俺、今彼女募集中だから考えといてよ」
「残念ながら遠距離には興味ないから」
「それは残念」
おしゃべりしている間にも及川の両手は頭の上でキツく縛り上げて固定された。何重にもぐるぐるに巻いたからさすがの及川でも外すことはできないと思う。
「俺、女の子にこんなことされるの初めてなんだけど」
「及川も岩泉に負けないくらいに可愛いよ?よく女の子を縛ったりってあるじゃん?男から見るとこんな感じなんだなぁってちょっと感動」
「感動って、いちかも相当性癖歪んでるね」
「じゃ、下、脱がせちゃうね」
Tシャツにジャージってラフな格好だったから脱がせるのも簡単だった。無駄なものなんて全然ついてなくてシックスパックに割れた腹筋とスラッとした筋肉質な体。ウエストの下はネイビーカラーのボクサーパンツ。ちゃんとした服を着てたら雑誌の表紙でも飾れるんじゃないかって思ってしまうくらい被写体はとてもいい目の保養だ。
「え、パンツも?それはちょっと待ってくれない?」
「なんで?したくないの?」
「や、それはしたいけど」
「じゃあいいじゃん」
「いや、ほら…。まだ何もされてないのに勃ってるから」
バツが悪そうにそう答える。男の体の都合なんて知らないけど案外すぐに反応しちゃうんだって思うと可愛い。
「勝ち誇ったみたいな顔してるね」
「そんなことないよ?でもこういう風に主導権握るのって初めてだから」
「いいよ…。好きにして。俺だって初めてなんだから優しくね」
及川は観念したようにラグマットに体を預けたのを見て、指先で脇腹をラインに沿ってなぞった。
「待って、そこ、くすぐったい」
「肌、綺麗…。指が滑ってく」
「だからっ、それ!止めて」
「やだ。及川のその表情可愛いから無理」
「くすぐったいって」
「優しくしてって言われたから優しくしてるの」