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鰯料理の盛合せ【鬼滅短編・中編・長編番外編】

第44章 雨上がり種植えつけられる✳︎煉獄さん※裏表現有


「…っ…お布団…いきますか…?」


夫の望みに応えるというのが、杏寿郎さんのもとに嫁いできた私の責務であり、杏寿郎さんを愛するひとりの女としての定め。

私の言葉を聞いた杏寿郎さんは


「っひゃ!」


軽々と私を横抱きにすると


「うむ!」


そう言いながら速足で寝室へと向かって行く。

杏寿郎さんのたくましい首に両腕を回し、いつ見ても惚れ惚れとしてしまう端正な顔を見つめる。そんな杏寿郎さんの口角は、普段よりもさらにきゅっと上がっており、これから始まる私との情交を楽しみにしていることが見て取れ、胸が、そして私の女の部分がキュンと音を立てた。


「しっかり掴まっていなさい」


杏寿郎さんは部屋の前まで来ると、私を抱いたまま器用に片手で襖を開け、さっと部屋の中に入る。それから開けた時と同じ要領で襖を閉めた。

私はてっきりそこで降ろされるのかと思ったが、その予想は見事に外れ、杏寿郎さんはこれまた器用に押入れを開き、綺麗に重ねてしまってある敷布団を、ズリズリと引きずりおろそうとしている(あらまぁ下のお布団も崩れてしまうじゃありませんか)。

そんな杏寿郎さんの行動に


「…私を下に降ろしたら如何でしょう?」


思わずそう言ってしまうも


「嫌だ。君と離れたくない」


と、まるで駄々っ子のように言われてしまい


「…そうですか」


綺麗に積んである布団がどうなろうが、どうでもよくなってしまった。

杏寿郎さんの手により、二つ折りになっていた敷布団がボスンと平の姿になると、その上に両足を降ろされ、私はようやく自分の足で立つことを許された。

杏寿郎さんの手が私の着物の帯にかかり、あっという間に帯を取り払われる。すると着物の合わせ目が重力に従い開いた。

杏寿郎さんが開いた合わせ目に両手をかけ、私の手からスッと着物を抜き取った。それからそれを気持ち程度に畳み、敷布団から少し離れたところにサッと放るように置いた。

そして。

私が身につけている長襦袢、袖避け、肌襦袢を、その手で次々に乱していく。

杏寿郎さんの手で徐々に乱されていく状況に、私の興奮度合いもどんどんと増して行った。


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