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【NARUTO】月影の恋人(R18)

第3章 奇跡の夜、口付けの朝


「おはよ」

「う、お、はよう……」

顔が近くても、抱き締めても余裕なカカシがずるい。

そりゃ、女として見てないから、かもしれないけどさ。

というか、布団は違っても、大人の男と女が隣り合って寝て、何もないなんてことがあるのだろうか。
カカシが欲情するとこなんて想像できない。
たとえ、わたしが今服を脱いでキスしても、カカシは抱いてくれない気がする。

「……カカシって、ゲイなん?」

「朝からいきなり何?
……男に欲情したことないし、フツーに女の子が好きだけど……」

いきなりの質問に、カカシが訝しげに眉を寄せた。

じゃあやっぱ、わたしに魅力がなさすぎ?
それか大事な人がいるとか……?

頭に浮かんだ言葉にズキンと心が痛んだ。

「じゃあ、なんであたしのこと抱かへんの?」

答えなんて聞きたくないのに、言葉が口からこぼれ落ちた。

「んー……、オレ、先生やってたって言ったでしょ?
その教え子の1人が、夕月と同い年くらいの女の子だから、かも。
その子がこんな好きでもないおじさんに抱かれるのなんて、想像したくないからね」

「私はその子とはちゃう!!」

予想以上に大きな声が出た。
女として見てもらえないことか、抱いてもらえないことか、子供扱いされたことか、何が悲しいのかもうよく分からないけど、とにかく悲しかった。

「それは、そうだけど……。ちょ、夕月、どうしたの?」

カカシが戸惑っている。
そりゃそうだ。
さっきまで笑ってたのに、変な質問をして勝手に怒って。
まるっきり子供な自分がすごく嫌だ……。
でも、もう自分の中に溢れかえっている気持ちを誤魔化せなかった。

「わたしは、カカシが……、好き……」

想いの大きさとは裏腹に消え入りそうな情けない声だった。

「え……?」

カカシが呆然とわたしを見る。

「わたしは!カカシが好きやの!!!
分かったら、もう帰って!!!」

答えは分かりきってて聞きたくなかったから、グイグイとカカシの体を出口の方に押す。

「え!?ちょっ!なんで告白しといて追い出すの!!」

「だって!答えなんてわかってるし聞きたくないもん!!」

カカシの顔も見れずにぎゅーぎゅー押していると、ぐっと手首を掴まれて近くの壁に押さえつけられる。

「ゴメン……」


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