第32章 侑end
睨み上げるような視線が刺さる。
けど、これはきっと…、、、
「・・・夏希さん、私を試してるんですか?」
夏希「・・・は?」
「私の気持ちを測ってるのかな、、って。
だって夏希さんはずっと侑君のファンだったんですよね?
バレーしてる時の侑君が何より好きなんじゃないんですか?
これだけ大切に想ってる夏希さんが、侑君からバレーを取り上げるなんて考えられないです。」
「私も同じ気持ちだから分かります…。
好きな人を傷つけるような事はしない筈です。」
夏希さんは大きな目をパチパチと瞬かせてみせると、真っ黒で艶のある髪をかき上げた。
夏希「・・・ホンマ、何なん?
そこは良い子ぶって私の言うコト聞くとこやろ…。
てかやっぱり私、あなたの事、嫌いやわ…。」
そう言い放つとハンドバッグを肩に掛け椅子から立ち上がった。