第32章 侑end
夏希「私の彼、めっちゃ人気あるしモテる人やから付き合い初めの頃はめっちゃ不安やった。
それに私の事、ちゃんと見てくれてない気がして…。
他に女でも居るんかなと思って一度、内緒で携帯見たの。」
先程までの強気な顔は影を潜め、夏希さんの表情が切なげに変わる。
夏希「他の女と連絡とってる気配なんて全く無かった…、、
メールも着信もシロ。
彼の事、疑った自分に罪悪感を感じながら最後に写真のフォルダを開いた時、私気付いちゃったんよ。
彼の携帯の中に唯一、ツーショットで映ってた女と私、似てるなって…。」
夏希「その写メの2人の笑顔が頭から離れんかった…。
私と付き合ってても彼はあんな風に笑ってくれへんし。
だから彼に聞いてみたの。
私のどこが好き?って。
彼、何て言うたと思う?」
夏希さんの目が揺れ、私を映す。
ちょっと、、待って…?
口の中がカラカラになり喉が張り付いて声が出ない。
何か言わなくちゃ、と口を開いた時、
夏希「侑は私の"顔"が好きって言ったの。」