第4章 新たな出会い。
治side
俺はツムと違って節操ないタイプちゃうし、好みのタイプはどっちかって言うと控えめで大人しい子が好きや。
でも俺らの周りには香水の匂いプンプンさせて短いスカートからえっろい足出して、化粧で盛った子ばっかり集まる。
少し前に告られた流れで付き合うた彼女もそんな子やった。
でも結局相手すんのが面倒になって、バレーする時間のが大事やし、すぐに別れてもうたけど。
せやからしばらくは彼女なんておらん方が良えと思ってた。
せやのに。
ドンピシャ。
一目惚れってやつやろか。
その子の寝顔見てそう思った。
具合が悪いせいか、青白い顔がやけに儚くて、長い睫毛にスッと通った鼻筋。
目元には小さなホクロ。
形の良い唇は程良く潤っていて、少し空いた口が妙に色っぽい。
顔にかかった長い前髪をサイドにそっとよけた。
エエ匂いやな。
香水とかじゃなくて清潔感のある匂い。
あー触りたい。もっと近くで感じたい。
そっと手を伸ばして陶器のような頬を撫でた。
すべすべて気持ちええな…。
さっきまで腹痛かったのにそんなのとっくにぶっ飛んでた。