第4章 新たな出会い。
治「ともみちゃんめっちゃ綺麗な字やなぁ、しかも纏め方上手でわかりやすいわ!」
「・・・良かったです。」
治君が英語を教えて欲しい、と言うのでテスト範囲を纏めておいたノートを見せていた。
侑「ともみちゃん!それ次俺にも見せてな!」
「・・・どうぞ。」
倫太郎「オイ侑、今の説明聞いてた?一回で覚えろよ?」
侑君は倫太郎君に数学を教えてもらっているようだ。
倫太郎君の教科書はマーカーで色が付いていたり、付箋が貼ってあったりして普段からきちんと勉強してる事が窺える。
侑「角名、ムリ。全然わからへん。もっぺん教えて。」
倫太郎「嫌。」
侑「ホンマ冷たいなー。ほな、ともみちゃん聞いてええ?ここの問題やねんけど、」
倫太郎「侑。あと一回だけ説明するからそれで覚えろよ?」
侑君が向かいから顔を近づけてきたが、倫太郎君の手によって押し返されている。
侑「角名ぁ〜もっと優しく教えてーやぁ。」
倫太郎「真面目にやれ。」
そんな2人がやり取りしてる中、私は単語帳をペラペラ捲りながら暗記をしていると、何やら隣の治君から視線を感じた。
「・・・?何か分からないですか?」
治君は頬杖をついて私の顔をじっと見ていた。
治「ともみちゃん、その眼鏡外してみてえぇ?」
「え?眼鏡?・・・ですか?」
何で眼鏡…。
私は中指で眼鏡をずり上げる。
倫太郎「治も真面目にやれ。ともみにちょっかい出すな。」
侑「なんや〜?角名はともみちゃんが絡むとえらいムキになるな?俺もその眼鏡気になっててん!ソレのび太くんみたいやなぁ〜 、って痛っ‼︎」
倫太郎君がノートで侑君の頭を叩いた。
治「ちゃうねん、真面目や。俺さっきコンビニの前でともみちゃんと初めて会うた時、どっかで会った事あるなぁって思っててん。」
侑「は?何言うてんねん。同じ学校なんだから会った事ぐらいあるやろ。」
治「俺も最初はそう思うとったんやけど、、、保健室で寝てた子によう似とんねん。」