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【MARVEL】This is my selfishness

第5章 5th



「気にしなくていい」と返事をするが、彼女は出来るだけ早く食べ終わってしまおうと急ぎ出す。


そのよく動く頬を見ていると、段々小動物のように見えてきた。

​─────見てて飽きない。


バッキーがそう話していたことがあった。
なるほど。こういうことか。


彼女を見ていると、一つ一つの反応が楽しみで何でも与えたくなってくるから不思議だ。
きっとバッキーはこの不思議さにも惹かれているのだろう。









他愛ない話をしながらもミアがふたつのケーキを平らげた頃には2杯目のコーヒーも飲み終わっていた。



『はぁ〜お待たせしました』

「満足か?」

『うん。バッキー、ご馳走様でした』



ミアの言葉に口角を上げて返事をするバッキーを見ると、本当に「こいつ、俺の知っているバッキー・バーンズか?」と思ってくる。




「腹が一杯になったんなら眠くなってくるんじゃないか?」

『わたしを帰そうとしてる?』




バッキーは余程、俺とミアが話すのが気に食わないらしい。
何かとミアが帰るように誘導しようとしている。
俺とミアが話すことで何かしら露呈してしまわないか心配なのかもしれないが、そこは信用して欲しいものだ。





「今日は急に誘ってしまったしな。また今度あんたが休みの日に誘うとしよう。今度はバッキー抜きで」



そう言ってミアにウィンクすると、バッキーが「絶対駄目だ」とあの目付きを俺に向けてきた。




『もしバッキーのお家に泊まることがあれば教えてくださいね。なにか差し入れしますから』

「なるほど。それもいいな」




俺とミアの会話を聞いて、バッキーは不服そうにため息を吐いた。























サムさんとバッキーと別れた後、一度家に戻った。
バッグに入れていた制服に着替えて、いつものバッグに中身を入れ直す。




​────バッキーの友達が新しいキャプテン・アメリカなんてびっくりしたな…。



そんな有名人が近くにいたなんて。
わたしが知らないだけでバッキーも実は有名人だったりするんじゃないだろうか。
だとしたら、わたしは有名人に割と失礼なことしてない?気軽にお茶会に誘ったりしちゃってるよ?








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