【MARVEL】This is my selfishness
第12章 10th
バッキーいわく、【入れれる時に入れておく癖】がついてるらしい。
軍人ならば、軍人経験があるならばその癖がついてる人は多いだろう、とのこと。
しかしバッキーはお腹いっぱいってほどではないようで、「俺はまだ食べれる」と爽やかな顔で笑った。
え?まだ食べれるの?
『もしかして、入れれる時に入れる癖には満腹っていうのはないの?』
「どうだろうな?」
首を傾げたわたしの真似をするように同じ方向に首を傾ける彼の可愛い仕草に心臓を鷲掴みにされながら、夕飯はどうしよう、と考える。
『わたしはまだお腹空かなさそうだからいいんだけど…』
「俺も別に腹が減ってるわけじゃないからすぐに食べなくても大丈夫だ」
『そっか〜…あっ!いま普通に夕飯も一緒に食べるつもりで言ってた』
自分の発言に驚いて口を抑える。
一日中ダラダラして過ごす、という目的に賛同してくれたバッキー。でもこの目的、明確な時間制限を設けてなかった。
これ、いつまで一緒にダラダラ過ごすの…?
よく分からない謎の汗が吹き出てくる。
「ミアはまた明日の午後から仕事だよな?」
『え?あ、うん、そうだよ』
「じゃあ、夕飯を食べれそうなくらい腹が減ってきたら今度は食べに出よう。それで今日のところはお開きにするっていうのはどうだ?」
「じゃないと自分の部屋よりミアの部屋の方が居心地が良くて住み着いてしまう」と茶目っ気たっぷりにわたしのベッドに寝転び、わたしの枕を抱き込んで寝たフリをする。
吹き出た汗が消し飛ぶみたいに、その言葉に気持ちが軽くなった。
おひらきのタイミングが分からなくて焦っていたわたしを見透かすような提案に『そうしよう』とわたしは大きく頷いた。
次の時に奢ればいい、という【次】は割と早く訪れそう!
To be continued...