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もう一度、を叶えるために。first

第13章 変わりゆく日常と濃くなる影





きらきらした木漏れ日。
澄んだ空に暖かい陽射し。
視界に映る真っ白な衣。
金の波打つ長い髪を大事そうに撫でる。
水鏡に映る姿は、白人で翠眼の美人で、見たこともない知らない人。
その背には、純白の立派な羽が付いている。

あ、夢だ。って分かった。
夢だって分かっててそのままにする。
起きようとかは思わなかった。
夢ってそういうものだよね。

水鏡を見ていたその人は、何かを聞き取ったのか感じ取ったのか、嬉しそうに立ち上がると、予備動作もなくすっと空へと浮かび上がる。
たぶん、羽で飛んでるんだと思う。
何処かへ一目散に飛んでいくと、呼びながらある人の胸の中へ飛び込んでいった。
綺麗な、銀糸の様な長い髪の男の人だった。
綺麗な人だと思う。
羽が多い…?よく見えないな…。

…さっきから声が全く聞こえない。
それに周りの音も全然聞こえてこない。
でも、全身で大好き〜!って表してるのがよく分かる。
銀髪の人も、優しく嬉しそうに抱きしめ返してて、二人はそのまま何かおしゃべりしてる。
…なんて言うか…。
見ていてちょっと恥ずかしくなるレベルっていうか…。
どんだけラブラブなのよ?みたいな…。
見てられなくて目を逸らすと、彼らの向こうに天使がちらほらといた。
好意的な目じゃない、敵意に近い蔑みの目。
どうして…?

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