第2章 【第二講】第一講から遡ってる(略)番外編みたいなもんだから
「先生! 教壇が喋っています!」
(いや、ちげーだろ!)クラス内の何人が脳内ツッコミを入れたことだろう。
新たなクラスメイトに、志村新八は不安を覚えた。またしてもボケキャラの出現。
すでにいつボケが飽和してもおかしくない状態なのに、さらなるボーケー人間あらわるあらわる~。
え、古くてわからない? どんまい!
そんなわけで新八は危惧する。僕のツッコミでこれ以上捌ききれるだろうか、と。
銀八はちらりとキャサリンに目を向けると、頭を掻きながらのたまった。
「気にすんな。歩いたら音が出る靴があんだろ? アレと同じだ。もしくはウグイス張りの教壇だ」
「え、そうなんですか。珍しいですね」
○○は片足を上げ、さらに床を踏み鳴らした。
「イタタタ! テメェ! マジブッ殺ス!」
「よく出来てますねェ。授業中にこんな音が鳴ったら、勉強に集中できなそう」
○○は笑顔で踏み踏みする。
ここでようやく、勇者新八が立ち上がった!
「違うから! それでも一応、生き物だから! 生徒だから!」
「オイメガネ、一応ッテドウイウ意味ダ? アン?」
○○は教壇、もといキャサリンから降りると、腰を屈めてその顔を眺めた。
「あ、本当だ。人型だ。いや、猫型? いや、違うな。猫型団地妻?」
「いや、年増型だ。おい、年増。今すぐどこ●もドアで団地に帰れ」
首を捻る○○の横で、銀八が手の甲をキャサリンに向けながら、シッシッと振る。
「テメェラ、後デ体育館裏二来イヨ!」
立ち上がったキャサリンは中指を突き立てながら、自分の席へと戻った。