第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
『カボチャさん..』
スカリー『、さん..ぅぅっ..』
スカリーの元に駆け寄り背に手を添え起き上がるのを助けると、サングラスを失ったオレンジの瞳はその光を失い、目尻には小さな光る粒が俯いた拍子にポタリと地に落ちる
スカリー『もう、どうなってもいい..もう..もう、憧れのジャック・スケリントンを信じられない。理想は幻だったんだ。こんな現実、つらすぎる..!』
『..違うよ。それは、カボチャさんが"こういう人だ"って思いたいだけのガイコツさんでしょ?』
セベク『そうだ。お前は、間違っている。誰かを信じるというのは、自分の思い通りになれと願いを押しつけることではなく..どんなことがあっても受け入れるという覚悟のことを言うのだ!』
スカリー『覚悟..?じゃあ黙って信じ続けろというのか?理想と違うものにただただ従う。そんな愚者になれと?』
セベク『そうは言ってないだろう、この馬鹿たれが!』
スカリー『ば、馬鹿たれ..』
セベク『万が一..いや億が一、マレウス様が僕の理想とは違うことをなさったとしても..僕が肯定できないことをなさろうと!いつか自分と道を分かつことがあろうと!
僕は必ずや、それさえも受け入れてみせる!
それもマレウス様の一部であるのだと、理解してみせる!
貴様のようにすぐに背を向けて失望したりするものか。意見が反することと、愛し続けることとは、全く別の問題なのだ』
『セベク..』
セベク『言っただろう。理想を信じぬけるかどうかは、お前自身の問題なのだと。つまりお前を苦しめているのは、お前自身の至らなさだ!』
スカリー『...............我輩のせい?』
セベクの言葉に胸が貫かれるような痛みが走り、思わずの腕を掴む。震える手には何も言わず振り払うことはしなかった
スカリー『我輩はただ、ハロウィンが大好きだったんだ。だからみんなにも、ハロウィンを好きになってほしかった..一緒に楽しみたかった!
でも..誰もついてきてくれなかった。
こんなに、こんなに、ハロウィンが大好きなのに..!』