第2章 お出かけ
「よ…っと!」
「だいぶ摘めたね!」
白雪と2人で山の中を歩き回り、カバンいっぱいに薬草を摘んだ。
「さて…そろそろ帰りましょうか?」
「うん!そう…ね…」
ガサッー…という人の気配を感じたあかねだったが
その瞬間には白雪の後ろに男が立っていた。
「ーーこの山にまだ用事か?」
白雪が振り返ると
「初めまして。
あんたのその赤髪
役に立ちそうだね」
そういい、男は白雪の首に手刀をかざし、白雪は倒れてしまった。
「白雪?!」
「おっと…お嬢さんも、随分美人さんじゃないか。
一緒に来てもらうよ?
じゃないとこの娘…」
「…ちっ。」
「おいおい、美人なお姉さんが舌打ちなんてダメだろ?」
男は困ったように笑いながら、白雪を支えていた手を離した。
「ちょっ…」
あかねは慌てて白雪に駆け寄ると、
ドッ…
男はあかねの背後に周り、白雪を支えたあかねの首にも手刀をかざし、あかねの意識もそこで途絶えた…。