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君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第3章 君の笑顔が好きだから 煉獄杏寿郎




その日の夜、思いがけない事が起こった。

よもや、こんな事になるとは……








風呂を済ませて自室に戻り、布団を敷いたらさぁあとは寝るだけだ!

しかし、今日は寝れるだろうか。
布団に入ってみるが…眠気が来ないな。
眠気が来ないと言うか、気になって考えてしまって逆に目が冴えてくる。
俺は何故、あんな事を聞いてしまったのか…


眠れん!
よし、本でも読もう!

何か読むものは…と、部屋の本棚を物色するが、これと言っていいものが見つからない。
と言うか、俺の部屋には剣術に関するものしか置いてなかった。
今度非番の日に本でも買ってくるか等考えながら、俺が選んだのは“剣術の基本の書“。
たまには初心に返ってみるのも悪くない。
うむ!これにしよう!


パラパラとめくりながら、昔はよくこれを読んでいたなと懐かしんでいると…



ーぽすんぽすんっ

「杏寿郎さん、起きてますか?」
「!」

控えめに襖が叩かれた後、聞こえて来た紗夜の俺を呼ぶ声に、胸の鼓動が高鳴った。

「うむ、起きている!」
「入ってもいいですか?」
「あぁ、構わないぞ!」

スーッと静かに襖が開かれると、そこに寝間着姿の紗夜が現れた。
俺の部屋に一歩入ると襖を閉め、そこに座ってしまう。
俺は文卓の所に座っていたので、紗夜から一番遠い所にいるのだが、紗夜はそこでいいのだろうか?
取り敢えず用件を聞いてみよう。

「紗夜、どうした!」
「…ちょっと聞きたい事があって」
「そうか!では、もう少しこっちへおいで!そこでは遠くて昼間の様に大きな声になってしまう!」
「あっ、ごめんなさい!」

俺の声はよく通るのだ。
寝ているであろう父上と千寿郎達を起こしてしまっては申し訳ない。
もっと近くにと促せば、紗夜は慌てて移動して来た。

隣に座った紗夜は、風呂に入った後なのかまだしっとりと髪が濡れていて、その上寝間着姿なせいもあってか、いつもよりやたらと色っぽかった。
このままでは妙な気を起こしてしまいそうだ。

いや、大丈夫だ、俺は炎柱!耐えてみせる!
ここから俺の1人我慢大会が始まった。




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