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BRAVE You’re HERO【東リべ】

第56章 彼の運命



「君達六破羅単代だろ。サウスの許可なしに勝手にこんな真似してタダで済むと思ってるのか」



「テメーには関係ねえだろ!!」



「確かに君達がサウスにボコられようが、病院送りにされようが知ったことじゃないけどさ、六破羅は"そんなモノ"を使わないと正々堂々と喧嘩も出来ないチームなわけ?」



「あ"ぁ"!?」



「やることが汚いなぁ。人を殺す凶器を使わないと勝てないなんて六破羅の程度が知れる。何の努力もせず、上にあがれると思っている時点で小物なんだよ」



「黙れクソガキ!!!」



「挑発すんなカノト!!」



今にも撃ち殺しそうな勢いの男を見て、タケミチは焦った様子で挑発するカノトを止める。



「事実を言っただけだよ。そんなのに頼らず、自分の力で上がってみろって言ってるんだ。それが出来ないなら一生小物でいろよ」



「黙れっつってんのが聞こえねぇのか!?」



「でも二人を撃った弾が外れてくれて良かったよ。もし大事な友達を死なせてたら…どんな手を使ってでも全員を地獄に落としてた」



ゾッとする程の鋭い眼光に男達は息を呑んだ。



「職業柄、物騒な言葉はあまり使えないんだ。だから敢えて言い方を変えたけど…僕が言った意味、理解できるよね?」



「何なんだよテメー…」



「帰ってくれないかな。せっかく三人でデートを楽しんでたのにこんな状況に巻き込まれて気分が最悪なんだ」



「ふざけんな。オレ達が何の為にコレを手に入れてテメーらを探してたと思ってんだ」



「はぁぁ…」



ここまで言っても食い下がらない男達にウンザリして、苛立ちを含んだ溜息を吐き捨てる。



「君がどういうつもりで人を殺す凶器を手にしてるかは知らないけど…しょうもない理由で持ってんなら今すぐ捨てなよ」



「!テメー今なんつった…?」



カノトの言葉が勘に障ったのか、怒りで顔を歪ませた男は持っていた銃をカノトに突き付け、殺意の孕んだ双眸で睨み付けた。



「しょうもねぇだと?ふざけんじゃねえぞ…何も知らねぇクセに生意気に説教垂れてンじゃねーよ!!」



「カノト…っ!!」



「ぶっ殺してやる…!!!」



そう言って叫んだ男は引き金を引いた。



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