第5章 安土城にて
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るる(お風呂気持ち良かった…。)
湯殿を出て、今は部屋で梅さんに信長様から頂いた小袖を着付けてもらっている。
着物なんて小さいときお母さんとお父さんと夏祭り行ったときに着た以来だな…。
梅「お似合いですよ。」
るる「わぁ。ありがとうございます。」
着付け終わったとき襖の向こうから声がした。
三成「るる様。三成です。」
るる「どうぞ。」
三成くんが部屋に入ってきた。
三成「お迎えにあがりました。」
るる「ありがとう三成くん。」
梅「それでは私はこれで失礼します。」
るる「あ、ありがとうございました。梅さん。」
梅さんがにっこり笑って部屋をあとにした。
三成「それでは私たちも行きましょう。」
部屋を出て三成くんと広間へ向かう廊下を進んでいく。
三成「るる様、大丈夫ですか?」
るる「うん、大丈夫。」
三成「もしかして緊張されてますか?」
るる「ちょっとね…。」
ルナ「にゃ〜」
るる「え?!ついてきたの?!」
いつの間にかルナが後ろからついてきたみたい。
三成「るる様が飼われているのですか?」
るる「うん。急に知らないところに来たから怖いのかも…。」
三成「それでは一緒に行きましょうか。」
るる「いいの?」
三成「はい。それでるる様の緊張もほぐれるかもしれませんし。」
ルナ「にゃあ!」
ルナが緊張しなくても大丈夫だよと言うように鳴いた。
るる「ありがとう!」
三成くんとルナのおかげでちょっと緊張がほぐれた。
しばらくして広間に着いた。
三成「三成です。るる様をお連れしました。」
信長「入れ。」
三成くんが広間の襖を開けた。