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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第22章 呪い合い、殺し合い、




なずなが侵入してすぐに目に入ったのは膝をついて動けなくなっている伏黒。


「恵くん!」

「なずな……!いつの間に領域なんて……」

「その話は後で。恵くんこそ大丈夫なの?」



今、何が起こっていてどういう状況なのか、


なずなは伏黒の前に出つつ、目に見える範囲で探る。

レジィはかなり打撃を受けており、前見た時より纏っているレシートが少なくなっている。

ただ、明らかに伏黒の方が大怪我であり、負傷以外にも動けなくなっている要因がありそうだ。




「なんで領域が押し合ってないんだよ、そんなのアリ?」

「私の領域をこの領域の大きさとピッタリ同じにしているから、です」

なずなにとっては賭けだったが上手くいった。
今のところ嵌合暗翳庭を侵すことなく両方の領域が成立している。


―大丈夫、やれる―


なずなは鬼切を構えて姿勢を落とす。







「ハッ、こっちは結界術に長けてるって訳ね」


レジィは片目をすがめてなずなを睨んだ。


この小娘まで領域展開してきたのは想定外。

しかも領域を重ねるなんて芸当はこれまで見たこともない。
影の領域より精度が高いことが窺える上にこちらは術式も分からない。


麗美が引きつけている時に少し見たといっても、その時は刀での攻撃のみで術式らしいものは使ってなかったのだ。
術式を持っていないのかと考えていたが、現に領域を展開していることから見当違いだった。


より精度の高い領域、

効果不明の術式、


ならば次に警戒すべきは……!


必中必殺の術式に備えて再び彌虚葛籠を編む。


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