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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第22章 キミは蜘蛛の巣に掛かった蝶


冷蔵庫から卵を取り出し、バタン!と大きな音を立てて乱暴に閉める。誰のせいだ、誰のっ!胸に手を当てて悟自身に問いかけてみなっ!
私が怒ろうとも逆に喜ぶ悟は両手をズボンのポケットに入れながら近くにやって来た。悟が来ている時、朝食べる場合に作るのは大体がパンケーキになるんだよなあ…。だから来ない時や悟の朝食を作らない時は割と自由に好きなものを作って食べてるというか。
カシャカシャと材料を混ぜ、こんもりとフライパンに生地を盛る。ふわふわで厚めに出来上がるスフレパンケーキだからって悟用の材料。調理していれば背後にくっついて両肩に手が、そして頭部に顎が乗せられている。

「朝ごはん……出来たら食べずに後回しかなー…」
『はあ?今作ってんのに?』

出来たての方が美味しいのにまたなんかの気まぐれが始まったみたいで。両手が塞がる私の肩から、脇の下を通りエプロンの下に突っ込まれる手。する、と指先が優しく胸、素肌を滑ってる。

『なっ、なにここで盛ってんのっ!?も、もう早すぎでしょ…っ』

もむ、もむ…と手が胸を包み込むように揉んでる大きなゴツゴツとした手。
頭上でククッ、と彼が喉で笑って、髪の香りを吸うように呼吸を感じる。

「出来立てが美味しいのは知ってる。でもね、したい時にするのも気持ち良いって事も知ってる。ハルカもそれは分かるでしょ?焦らされたいドMなら仕方ないけど……」

指先が特に感じやすくなってる、エプロンの薄い生地を持ち上げる先端部分に触れる。優しく前方へと絞るように、やわやわと痛くないつねり方。

『んっ、だめ……、』
「ふふ、きもちいって甘い声出してんね?」

前方に集中したいのに体の神経がそこに集中してく。気持ち良くてもっとしてほしくて。意識が目の前よりもそこへと集まる中で身を捩って精一杯の抵抗をして。

『やっ……!ここじゃ、駄目だって!』
「んー?ハルカは旦那さんのリクエストのブレックファースト作りが忙しいでしょ?だからハルカはここから離れられない。
僕は昨日今日の任務明けと起きてからムラムラしてる、疲れマラ悟君の要望でこうしたいからハルカから離れられない。
じゃあここでするしかないじゃない?」
『だからってぇ…っ』

ははっ!と背後で笑う悟はエプロン下から抜き出した手でフライパンを指差した。
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