第12章 だるい朝
いちについてよーいどん!
次に走り出してたのは、
笹本だった。
誰よりも速く美しく走っていた…。
走っているときは笑顔で
その笑顔は誰よりもキラキラしていた。
笹本が走り終わったとき私は
誰よりも早く笹本の元へ向かった。
なにを言うまでもなく笹本のところへただ行きたかったのだ。
「笹本!笑顔。キラキラしてた」
笹本はイマイチわからない顔をしてた
「私、笹本の笑顔。好きだよ!」
私…。なにいってんだろ…。
だけどそのとき
また笹本が笑ってくれてすごく嬉しかった。
笹本が守るって言ってくれたときも笑ってくれたときも
すごくすごく…。
嬉しかった。
「ありがと」
あいつから初めてありがとうと言われた。