第10章 play ８ ※

その日の夜
pm 11:20


昨夜とは違い
チサトはカヲルから告げられた部屋番号のプレートが付いたドアを控えめにノックした



ドアを開けたタケルからは
ほのかにアルコールの匂いがした

手首を掴んで室内に招き入れると
タケルはチサトの顔を心配そうに覗き込んだ


「……体調は……もういいの？」

『………はい…』

「……………そう………良かった…」


安心したように優しく微笑むと


「………今日は……コレを使おう…」


そう言って
柔らかいスカーフのような布でチサトに目隠しをした