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【剣盾】君を待つ

第8章 ジム巡り②


一つの大きな氷塊がゆっくりと浮かび上がり、その下からメタグロスが姿を表した。その様子は、氷塊があまりにも大きすぎるのか、かなり集中しているようだった。

(ダメだ、重すぎる!ラプラスに届く前に技を当てられる!)

の心配は当たった。

「チャンスみたいね!ラプラス、ダイジェット!」

ラプラスは口を開けると、そこへ水が集まり出した。水の塊はジワジワ大きくなり、は冷や汗をかいた。

「(考えている暇はない…でも一か八かかけるしかない!)メタグロス、そのまま氷に連続でコメットパンチ!」

「メタっ!メタメタメタメタメタメッタ!!!」

高く浮き上がっていた氷塊のサイコキネシスを解くと、またしてもメタグロスの上に降りかかった。が、メタグロスは両手でコメットパンチを打ち続けた。ピシ、ピシっと全体に大きなヒビが入り始めると、1つだった氷塊は2つに裂けた。


「もう何をやっても遅いわ!ダイストリーム、くらっちゃいなさい!」

「メタグロス!もう一度サイコキネシスで氷をラプラスの顎下にぶつけて!」

半分の大きさになった氷塊を、メタグロスはサイコキネシスで持ち上げた。重さが半分になったことで楽々と持ち上がり、氷塊はラプラスの顎下へ勢いよく飛んでいった。

「そんなことさせない!ラプラス、頭を下げて氷塊を防いで!」

ラプラスはジェットストリームを保ったまま、頭を下げて、飛んできた氷塊を頭で打ち返した。

「これを待ってた!メタグロス、今だ!もう半分を、その横顔にぶつけて!」

メタグロスは、割れて半分になった氷塊をまたサイコキネシスで浮かすと、顔を下げたことで近くなったラプラスの右側の顔に氷塊をぶつけた。

「ラプラス!!!」

ラプラスは氷塊が当たった勢いで、保っていたジェットストリームをスタジアムの観客に向かって発射した。スタジアムの観客席には、ポケモンの技が当たらないよう特別な目に見えないシールドが貼られており、ジェットストリームはそのバリアと勢いよくぶつかると、水が四方八方に飛び散った。

「…こんなダイマックス技の方向を変えさせるなんて!」

「まだまだですよ!雷パンチ!」

メタグロスは一気にラプラスに近づくと、雷を纏った拳をラプラスに殴りつけた。ラプラスの巨大な悲鳴がスタジアム中にビリビリ鳴り響苦ほど、空気が振動した。
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