第11章 ラングラー
ー治sideー
『治くん、これはい、ミルクもまだ残ってるから』
そう言ってワッフルコーンをパリッと割って、
中のソフトクリームを掬ってあーんしてくる。
ええやん、このノリ。
口の周り舐めたっても反応薄かったな、おもたけど。
そのまま普通に口開けて、口に入れてもらって…
って、指も一緒に入れてきよった!
なんなん、めっちゃ乗り気やん。
もしかしてワンチャンあるんと違う?
されっぱなしはつまらん、みたいな感じか。
ええな、俺好きやねん、やっぱ、強い子がええねん。
柔い子より、芯が強い子がええ。
いやそんでこの子は芯が強いで、柔いんよな。
芯が強いで、花びらはやらかいみたいな子やねん、それがまたどストライクなんやって。
指舐めたろ、吸ったろ思ったら引き抜かれてそのままその指を、
「…あかんて、マジで止められんくなんで?」
自分の口に持っていきよった。
エッロくこっちに見ながら、しゃぶるみたいに指咥えて舐めて、ちゅぱって離して。
そうやねん、俺ら絶対合うんやって。
台所立っとっても、食材選んどっても、もうその一挙一動から、
一緒にエッチするん、想像してまうねん。
それが全部やない、それがなくてもマジで合うんやけどな、
合いすぎて、なんていうの? 匂いみたいなん、多分ガッチーってはまってて、
もう、全部が前戯、なんならもう脳内では本番やってまってるみたいな。
それやねん。 だから今、歯止めきかんくなってまって……
〜〜〜♪〜〜〜
俺の電話が鳴りよった。
なんやし、誰やし、今ええとk……
「はい!北さん!ご無沙汰してます!」
北さんからかいな。
なんでやろ、ツムやったら無視すんのに。
アランくんでも銀でもとりあえず無視すんのに。
北さんはできんのやって。
卒業してもなおな、どっかで見られとる感じするんやって、神様やないで、北さんにや。