第21章 その鏡に映るのは　※R-18

喉元に開いた口で
噛みつくようにして唇を当てると
軽く　ほんの軽くだけ歯を当てられて

痛みにも似た甘い痺れが
その場所から走る

それは　まるで……

肉食獣が獲物の
息の根を止めるかの様でもあって

支配されている　と

そうとすらも　感じられる

何て……甘くて

眩暈がしそうな　支配なんだろう？


まるで　私の命
その物まで
自分の物だと…言われているかのようで


「あげは…、俺は君が…愛おしい…。
それも堪らなく愛おしくて仕方ない…。
それこそ、何度抱いても、足りないくらいに…」

彼の大きな手が
私の両方の胸を包むように揉んで来て

そうして彼に　揉まれている内に
ピンと触れて欲しいと言っている
かの様に硬くなるその先端を
そっと指先で軽くつまんで弄ばれると

「はぁ、んんっ、あっ…杏寿郎っ…」



彼女の甘い声を聞いていれば
そうも　ゆっくり彼女を堪能してる
余裕が俺から無くなるのは確かだが

こうして彼女が
俺の与える刺激に快感を感じて
身を捩るのを見るのは堪らないが…

もっともっと

俺で　俺自身で
快楽に打ちひしがれる姿が

見たくなってしまう物だ……


両胸を揉んでいた手が
片方外れたかと思うと
その手を胸の間から
スルスルと杏寿郎が滑り降ろして

下腹部の辺りで指先を止めて

トントンとその下にある
子宮の辺りを刺激すると
やわやわとあげはの下腹部を
手を返して逆手で軽く揉んでくる

「ん、ふぅ、…はぁ」
「ここも、…感じるようになって来たか？」

「杏寿郎がっ、ん、
あぁ、いつも、はぁ、触るからっ」
「俺の所為だとでも？」

「違うの？」


「いや、違わないが……。あげは」


名前を呼ばれて
じっと顔を見つめられると

スッと伸びて来た杏寿郎の
指先があげはの唇に触れると

その唇に当てた指であげはの唇に
そっと圧を掛けて来て