第3章 瀞霊廷での居場所
確かに女神と言われるほど綺麗じゃない。というか平凡な顔立ちだ。
だがあからさまに、女神って感じじゃない…とか、そういう視線を感じれば不愉快だ。
美穂子もそっぽを向いた。
とはいえ、あんな小さいのにかなり整った顔立ちをしている分、あまり強くは言えない。
(チビのくせに、イケメンとか…むかつく…っ)
相手が不細工なら、お前に言われたくない!と返せるが…残念ながらそう言えない程度には整った顔立ちをしているのだ。
「でもさ、朽木隊長は見たんでしょ?彼女が泉から現れるのを」
「-…あぁ」
ちょっと親父っぽいなんだかピンク色の羽織を肩に乗せている男がたずねると、白哉は眉をひそめてうなずいて見せた。
「そうなると、げせないねぇ…ただの浅い泉から突然、女の子?」
「享楽、彼女は本当に女神なんじゃないのか?」
「浮竹。女神なんて普通、ひとんちの泉に出てこないでしょ」
「そうか?神秘的じゃないか」
「ぺいっ!静まれ!
どちらにせよ、身元が分からない以上は監視下に置く必要がある。
朽木隊長、主に任せたい」
「……承知した」
「本日の隊首会は以上じゃ。朽木隊長とお主は残ってほしい」