• テキストサイズ

[BLEACH] 世界を超えて

第3章 瀞霊廷での居場所


 白哉は後ろから付いてくる女をちらりと見た。

 茶色の髪は長く艶やかで、動くたびに揺れている。
 家にあった適当な着物を用意させたが、思いのほか似合っていて驚いた。

 出逢った時の服装から考えて、おそらく着物は着られないだろうと思って、一応部屋の前にいた。
 最悪の場合は女中を呼んで準備させるつもりで。

 けれど、多少格好悪い帯の結び方ではあったが、基本的に着物を着れたことに少々驚いた。

 そして、感謝をされたことにも、屋敷に向かって一礼したことも意外だった。
 それなりに礼儀と言うものは教育を受けているらしい。

(…一番隊の牢屋へ入れて四十六室の判断待ち、というのが固いか)

 先ほどの様子では、おそらく彼女は何もわからないのだろう。
 このまま一番隊に連れて行っても、きっと解決はしないだろうと予想がついた。

 何せ少し前まで裏切りがあり、四十六室も全滅している。
 入れ替わったとはいえ、素性がはっきりしない女を野放しにするとは到底思えない。

 白哉は眉を顰めると、後ろから聞こえる下駄の音を聞きながら一番隊へと向かった。



/ 89ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp