第4章 出会い
-萌歌side-
大「今日? おいら昼休みに会ってたのに..ごめん..気づけなくて...」
そう言って大野先輩が一瞬のうちに弱々しくなっていった
「大野先輩違うんです!今日一緒にお昼食べた後教室に戻ったら机がっ..その...」
相「机? 萌歌ちゃん 今日だけで何やられたの?」
本当に言ってしまっていいのか黙り込んでいると
松「初めから全部話して?」
松本さんが気を使ってくれたのか
そう言ってくれたおかげで続きが言いやすくなった
「昼休みが終わって教室に戻ると机に落書きがされてて,そのまま授業を受けてたらみんなが先生の目を盗んで私に紙とかを投げつけてきて...」
大「酷いな」
櫻「それで?」
「休み時間になった時,目の前に女の子達がいてトイレに連れていかれました」
ニ「もしかして その時に水を?」
私は黙って頷く
「濡れてしまってトイレから出る事もできずに6限目が終わったんです そしたら女の子達がまた入ってきて 散歩に行こう ..って言われて」
相「散歩?」
「はい 髪を引っ張られてさっきのところまで連れて行かれて」
松「さっきって俺が見つけた所?」
「そうです それで突き飛ばされたと思ったらクラスメイトの何人かが出てきて..それで.....それで...」
〜ぎゅっ〜
大「もういいよ 分かった ..分かったから ごめんね?」
そう言いながら大野先輩は抱きしめてくれた
ニ「怖かったですね もう大丈夫ですから...」
そう言ってまた二宮さんが頭を撫でてくれた
「怖...かった.....」
ニ「うん」
「このままどうなっちゃうんだろって思って...」
大「うん」
「ごめっ ...なさ」
相「なんで? 萌歌ちゃんが謝る必要ないでしょ?」
櫻「そうだよ 萌歌はもう十分辛い思いしたでしょ?」
松「さっきから思ってたんだけど翔さんさらっと呼び捨てにしてるよね?」
櫻「え? 今それ関係なっ」
松「あるから!!」
2人の言い争いが面白くて涙も止まっていた
「ふふっ」
松「ふふ 泣き止んだ? 萌歌」
櫻「ちょ お前も!」
松「うるさい」
櫻「はぁ? 意味わかんね」
「やっぱり面白いですね ふふっ」
相「じゃあ俺も萌歌って呼ぶね? いい?」
「はい 大丈夫です」
大「俺も」
ニ「なら敬語禁止ですよ?」