第1章 出会い
「やっと飛び出して自分の道を歩き出したんだ。そして僕と同じように、虐げられているこの阿波に辿り着いた。なら、この阿波にも、自由を与えてあげたいじゃないか。」
「とんでもない馬鹿だね。やっと手に入れた自分の自由を大事にすりゃいいじゃないか。」
ギガンの言葉にジェハがクスリと笑う。
「目に止まった人達を守る。これも僕の自由だよ。」
「ま、そこまで言うならもう何も言わないよ。好きにすりゃいい。」
「ありがとう。ギガン船長。」
部屋を出ようとしたギガンが足を止めた。
「なんだい。聞いてたのかい。」
ジェハが視線を向けると、ディアが顔を出した。