第1章 💙💛 塩キャラメル
ニノ「お茶いれてくるね。」
そういって部屋を出て行った。
改めてぐるっとニノの部屋を見渡す。
ニノの部屋はシンプルで洗練されてる感じ。
おしゃれってほど気を遣ってもないんだろうけど、
殺風景でもなくて整理された空間だった。
ニノの家は一軒家で、俺の家と同じ市だった。
知らなかったなぁ。
いつでも遊びに来れる距離じゃん、良かった。
それにしてもニノの部屋にいる俺が自分でも信じられない、
あまりに急展開すぎて。これも補講に呼ばれたからかな。
中途半端に水泳をやめた数年前の自分と授業中寝てばかりいた数週間分の自分に感謝してたら
ニノが戻ってきた。
ニノ「お茶しか家になくて、ごめん、」
「いやっ、全然!!!お茶大好きだし!!」
意味の分からないフォローにクスッと笑ったニノはやっぱり可愛い。
ニノ「はい、世界史」
「あ、ありがと…すぐ写すから!俺いないと思って、何か別のことしてて」
ニノ「じゃあシャワーだけ浴びてきていい?汗かいたし、プール入ったから体冷えてるし、大野も入りたかったら使っていいよ」
「いや俺はいいよ、申し訳ないし」
俺のことを気にかけてくれるニノ、ほんとに優しい。
でも、気を遣わせてるのが申し訳ない気持ちもあって
今日のところは早く写して帰ろうと思った。
とりあえずニノがシャワーを浴びている間、一心不乱に写す。
15分くらい経ってからだろうか。
ニノが部屋着に着替えて部屋に戻ってきた。