第1章 💙💛 塩キャラメル
30分くらい泳がされて今日は終わりらしい。
次のクラスが控えてるからな。
体育の先生に、
「お前はフォームが汚いからそれを改善しないとタイムは一生伸びない」
って言われてけのびから練習させられた。
隣でニノは黙々と泳いでたけど、チラチラ気にしちゃう。
男子の体を気にしてるって今日の俺何か変だわ…。
とりあえず泳ぐことに集中した。
いつもよりフォームに気をつけて泳いだから
普通に泳ぐより何か疲れる。
「大野、二宮。今日は終わり。上がって着替えて帰っていいよ」と体育教師が言った。
俺とニノはプールサイドに上がって、シャワーブースに行く。
「疲れたー。今日は帰ったらすぐ寝ちゃいそう。」
ニノ「放課後に泳ぐの授業中よりしんどいよね、明日世界史のプリント提出だったっけ。大野、ちゃんと埋めてんの?」
「え??明日なのあれ!!やばい、授業中寝過ぎて全然埋まってないわ。」
ニノ「そうだと思った笑
大野、寝てるイメージしかないもん。」
俺のこと見てくれてるんだぁ…
って…!何でこんな嬉しがってんだよ俺!!
シャワーを浴びながら思わずにやけてしまう俺。
そしてニノはこう言った。
ニノ「家にプリント集あるけど、写しに来る??」
「えいいの?ありがとう!」
出来るだけ平常心で答えたつもり。
ニノは俺に親切心で言ってくれたんだろう。
でも、俺は単純な有難さでその提案を受け入れてはいなかった。
もっと、ニノに知りたい…近づきたい…って
完全にニノの虜になっていた。
家に呼ばれるなんて絶好のチャンス。
行くしかないじゃん!!!
というヒートアップした直列回路だった。