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鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】

第6章 ジェイド 危険なうつぼの狂愛꙳✧˖°⌖꙳


「ふふ。嬉しいなぁ。」
お肌つるつる!すごくいい匂いがする〜っ!
うきうきと心躍らせながら、学園のメインストリートを歩いていく。

普段は男子の格好をしてるけど、私だってやっぱり女子だし、ジェイド先輩に可愛いって思ってもらいたいもん。
先輩の誕生日に向けて、お肌のケアもちゃんとしなきゃだなぁ。
ヴィル先輩にもらったこの高級リップクリームも毎日付けよう!

「こんばんは。」
「ひゃっ…!びっ…くりしたぁ…ジェイド先輩?」
惚けた思考でオンボロ寮へ向かっていると、突如、目の前に見覚えのある黒い影が現れ、驚きのあまり鞄を落としてしまった。

「驚かせてしまって申し訳ありません。随分とご機嫌のようですが…何か特別なことでもあったのですか?」
先輩は石畳に落ちた鞄を拾い上げると、鞄のポケットから飛び出したリップクリームを興味深げにじっと見つめる。

「いっ…いえ。何もないですよ。鞄、ありがとうございます。」
「おやおや。僕には秘密ですか?それにしても、レオナさんにエペルさんにヴィルさんに…。今日は存分に楽しまれたようですね。」

なっ…なんで知ってるの!?
しかもヴィル先輩に会ったのは、本当に偶然だったし…ポムフィオーレ寮にスパイでもいるのかな?
ヴィル先輩からもらったリップクリームを強く握りしめる先輩に、心臓がやけに騒がしく鼓動を刻み始める。

「ふふ。貴方の困り顔は唆られますね。もっと困らせたくなってしまいます。」
「先輩…怒ってますか…?」
「僕は全く怒っていませんよ?ですが…今日1日、莉冬さんがかまってくださらなくて凄く寂しかったんです。今から慰めてくださいませんか?」

先輩は…ずるい。
3日間会えないって言ったのに…。
私が先輩のおねだりに弱い事分かってて言ってる。

「莉冬さん…」
先輩が一歩ずつ私に向かってくる度に、一歩ずつ後ろに下がる。
今頷いたら、先輩は朝まで私を離してくれないだろう。
それだと贈り物の完成に間に合わなくなっちゃうし…流されちゃだめっ!

「今日は宿題が凄く多くて…ごめんなさい。」
その言葉にぴくっと反応した先輩に、ぐいっと腰を掴まれ、逃げ場を失う。

「他の雄と過ごす時間はあるのに、僕と過ごす時間は無いのですね。」
低い声からは怒りが滲み出し、ゴールドとオリーブ色のオッドアイが危うく揺れる。
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