• テキストサイズ

夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第47章 長き決戦のオーバーチュア【渋谷事変】


 そもそも五条は、誰かと組んで戦うのは不得手だ。術式の特性上 周りを巻き込む恐れがあり、一人で戦うのが性格的にも術式的にも性に合っている。

 敵はそれを知って非術師でこちらの周囲を固めてきた。

【術式反転『赫』】――最低出力は順転の二倍。非術師を巻き込まずに使うのはほぼ不可能。

 かといって、【術式順転『蒼』】をアイツらに有効な威力まで上げれば同じこと。

【蒼】を使っての高速移動も非術師たちが障害になって使えない。ぶつかったら即死だ。

 とっとと【領域展開】でもするか?

 だが、【無量空処(むりょうくうしょ)】の影響を受けないのは自分と自分が触れている人間だけ。アイツらだけ閉じ込めることはできないし、最悪 領域と【帳】に挟まれて非術師たちが圧死する。これはナシだな。

 アイツらが【領域展開】をするならこちらも領域をぶつけるしかないが、ここまで対策してきているのだ。領域の押し合いで勝ち目がないことくらい分かっているだろう。

『逃げるな、と言ったはずだぞ。こうでもせんと分からんか?』

 火山頭が手近にいた男の頭をもぎ取り、炎で焼いた。ニヤニヤと得意げな歪んだ笑みに、五条は深く吐き出すように言葉を紡いだ。
/ 864ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp