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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第23章 上弦と力


「千寿郎君……上弦の弐と言う鬼は……強いの?」

天元と槇寿郎の懸念が現実になりつつある煉獄邸。
その対応を一心に任されているのはもちろん千寿郎だ。

「それは……強いです。上弦の鬼一体につき、柱3人でようやく互角ほどの強さだと言われていますので」

鬼気迫る勢いの紗那を若干の涙目で見上げ、次に出される言葉をビクビクしながら待っている。

「そう……この子の情報によると今上弦の弐と相見えているのは、紫炎柱、炎柱、蟲柱……つまり更紗ちゃん、杏寿郎君、あとは蟲の呼吸を使う柱の3人よね?柱3人で互角の相手に柱3人で闘わせるの?」

「……本部はそのように決断しました。兄上たちの強さを考えた上での……判断だと……思います」

お館様の意図は計り兼ねるが、千寿郎の言っていることに間違いはないだろう。
そもそも上弦の鬼を倒すことが今回の闘いの目的ではない。

飽くまで鬼舞辻無惨を倒すための闘いであり、上弦の鬼に関してはその過程で邪魔をするならば倒すに過ぎないのだ。
本来の目的を考えるとお館様の判断は間違っていないが、それを一般の人が納得出来るかといえば別の話となる。

「あの子が柱にならなければ……上弦の鬼と闘わずに済んだの?」
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