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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第44章 お返しくれなきゃあげないぞ




苗字side


『よし、そろそろ帰ろう和成。離して』

「っちぇ、仕方ねーな」

『仕方なくないよね』

「名前ちゃんは、鈍感なわけ?」

『…尾行がついていることは気が付いてるよ』


小声で聞いてくる彼が何が言いたいかは分かっているが、話題を逸らす

彼はそれに対し何も言わず、やれやれと言いたそうなポーズをとった


「じゃ、オレは帝光の監督様を送ろっかな!」

『監督様やめて』

「じゃあ聖母様な!」

『もっとやめて』

「ハハッ、じゃ名前ちゃん帰ろうぜ!」

『最初からそう言ってよね』


立ちあがりスカートが捲れていないか確認した後、公園の出て家へと歩き出す

尾行していた彼らも特に何事もなかったことに諦めたのか帰っていった

だがなんだか違う足音がする気がする。和成もそれを感じ取ったのか、小声で話しかけてきた


「名前ちゃん、ストーカーされてんの?」

『カラフルな頭は違うよ』

「もう帰ったろ、帝光のヤツら」

『…自意識過剰じゃないかな』

「とりあえず、気を付けろよ名前ちゃん」


征十郎と一緒に帰る時には感じたことがないからたまたまだろうと考え、彼と会話を弾ませる

そのまま結局和成は家まで送ってくれ、気が付けば気になっていた足音も無くなっていた


『ごめんね、家まで送ってもらっちゃって』

「気にすんなって、むしろ1人で帰らせる方が心配だわ!」

『そうだ、もう1個チョコあげるよ』

「オレもうもらったけど?」

『送ってくれてる、お礼』

「まじか!妹には内緒にしよっと!」


他の人に渡したものと同じサイズのチョコをもらい喜んでいる和成に再度お礼を告げ、小さくなっていく彼の背中に手を振った





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