第15章 交流戦
そして始まる交流戦、帝光の試合が始まるのでベンチでドリンクやタオルを用意しながらコーチの発表を聞く
「灰崎は欠場。よってスタメンを変更する
スターティングメンバーは赤司 青峰 緑間 紫原。そして灰崎の代わりに黒子、以上だ。行ってこい」
「…!?…!?」
驚くテツヤの顔は珍しいなと思った。並んだ彼らを見ながら今日は内心彼を応援している
「始まるぞ帝光の試合
対する南原もここ数年は全中出場を逃しているが予選は常に上位の強豪だ」
「それより…帝光4人しか整列してなくね?」
「…いや!いるよもう1人…つか、ウッス!カゲ」
「え…あ!え!?アレが!?帝光スタメン!?」
どこの中学の人か分からないが、そうだよねえ、そう思うよねえと首を縦に振った
今整列しているテツヤは生まれたての子ジカみたいに震えており、青峰が心配そうに見ているのが遠目でも分かる
「始まった!!帝光ボールからスタートだ」
笛の音が鳴り始まった試合、紫原がジャンプボールでボールは征十郎へと渡り、彼のドリブルから始まる
「落ち着いて黒子くんまずはゆっくり…」
そんなボールがドリブルされる音に混じり、ビタンッと音が聞こえた。その音の方向を見るとテツヤが転んでいる
その姿にみんなフリーズどころか、白くなって固まっていた
「…すいません。足がもつれてしまって…大丈夫です」
「いや…全然大丈夫ではないね!?」
「うおおおいテツ!」
「え…あ」
「レフェリーストップ!」
大丈夫と告げるテツヤの鼻からは鼻血が出ている
征十郎が叫んだということが珍しくそっちに一瞬持っていかれたが、彼の鼻血を止めることが先だと立ち上がる
でもあとでビデオカメラのデータコピーさせてもらおうと心に決めながらティッシュを探した