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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第6章 藤に詩へば$(無惨裏)


人を食えば飢えを凌げる。

その事に気付いた時に、もうここには居られないと思った。



このままここに居れば、いつか白藤を食らってしまう。


それが怖かった。



化け物となってしまった舞山が、それでも一番気にかけるのは、愛しい女性、ただ一人。




数日後、人を食った事が露見し、産屋敷から除名処分となった舞山は、名を鬼舞辻無惨と変え、姿を消した。


「化け物」

「鬼女」

「狐憑き」



白藤の白くなった髪を見て、人々が口々に罵詈雑言を浴びせてくる。


私を置いて、一体、お兄様は何処へ行かれたのか。



「お兄様……」



彼女の声に応えは無い。

それがとても悲しくて、涙が止まらなかった。




その後、鬼舞辻の記憶を封じられ、現在の白藤となったのは今や昔のことである。



-了-

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