第76章 契りて繋がる縁たち$(冨岡裏)
ようやく萎えた冨岡の陰茎から手を離したところ、頬を染め、顔を隠しながら息をつく冨岡を見とめる。
この美男子の欲情顔は見慣れている筈なのに、今回ばかりは余裕が無いといった風であるのが堪らなく艶っぽく見える。
白藤が一人で赤面しているのを見て冨岡が手招きする。
「どうかしましたか?」
「あれ、持って来れるか?」
「あれとは?」
冨岡の視線の先にあるのは………酒瓶。
中身はご存知の通り蝮酒だ。
「え?本気ですか?」
「冗談は言わない質だ」
「ええ、そうでしょうけど……持って来ます……///」
でもでも!
そうなるとさっきの倍は啼かされるのでは!?
そう考えながらもお腹の奥がじわっと疼くのを感じる。
やだ、どうしよう。
私、期待してる……
もう、鬼じゃないのに……
身体が義勇さんを欲しがってる……
「はい」
義勇に蝮酒を手渡し、顔を伏せる白藤。
恥ずかしくて顔が見られない……///
くいっと一度煽った後で、酒瓶を脇に置くと、冨岡は白藤に口付ける。
後頭部を掴まれて唾液と共に流し込まれるほろ苦い液体。
「これでおあいこ、だろう?」
彼は艶やかに、妖艶に微笑う。