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鬼滅の刃R18 藤の花嫁(冨岡夢)

第72章 乞い願う、光を求めて


「炭治郎!!お前は……鬼を憎んでたんじゃないのか!?俺みたいに、鬼を喰わなくても、お前なら頸を斬れただろ!!」



玄弥も善逸に負けじと叫ぶ。


彼とて刀鍛冶の里で炭治郎と共に上弦に立ち向かったのである。


彼のひたむきさを知らぬ仲では無いのである。



「しっかりしろ、権八郎!!おい!ちゃんと返事しやがれ!炭治郎!!」



善逸が、伊之助が、玄弥が三人とも炭治郎を呼んでいる。


けれども炭治郎は反応を示さない。


自我がないのか、それとも……



「炭治郎……?何故、鬼に堕ちた……?お前の決意はそんなものだったのか!?」



動揺を隠せなかったのは、何も彼の同期たちだけでは無い。



『義勇さん、義勇さん!!』


『義勇さん!ざるそば早食い対決しませんか?』


『義勇さんは、錆兎に託されたものを繋いでいかないんですか?』




「炭治郎!!お前がかけてくれた言葉で、俺は今この場にいる!柱の自覚も度胸もなかった俺にお前は言った!!『託された想いを繋いでいかないのか』と!」


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