第72章 乞い願う、光を求めて
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その日、そのまま私と煉獄様はまるで恋人同士の様な睦み合いをした。
普段なら理性で抑えられる性欲が私相手では制御できなかったこと、私の容姿など、煉獄様は翌日当主である産屋敷様にご報告したそうで。
当然、お呼び出しがかかりました。
私を見て御館様は目を丸くされました。
私と奥方様の容姿が似ていると言われ、お互いに向き合うと、私達は銀糸の髪に藤色の瞳をしていて。
まるで合わせ鏡の様で、驚いたのを覚えている。
「話が逸れてしまったが、君は何処から来たのかな?」
不思議と落ち着く響きを持つ声音に白藤も重い口を開く。
「私は……白藤と呼ばれていました」
「何処で暮らしていたのかな?」