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鬼滅の刃R18 藤の花嫁(冨岡夢)

第70章 咲くは朱なれど散るは白


白藤。


お前はちゃんと自分の居場所を見つけたのだな。



ザンッ。


こうして、鬼舞辻無惨も、その裏で暗躍していた蘆屋道満も打ち倒した。


長い長い夜が、ようやく明けたのである。


「炭治郎ー!」

「善逸、こっちだよ!」


負傷者続出の鬼殺隊は蝶屋敷、並びに藤の家紋の屋敷にて静養が決まり、回復に務めている。


激戦をくぐり抜けた柱達に死者が出なかったのは、未だに目覚めない彼女のおかげなのかもしれない。


「白藤……」


冨岡が白藤の手を握る。

握り返されることも無く、特に変化は見られない。

それでも毎日、彼女の元へ通うのが日課になっている。


「いい加減、寝すぎだぞ?」


声掛けにも反応しない。

それでも……

柱たちと炭治郎の体に刻まれた藤の紋様は未だに消えない。

それはまだ、彼女が術を発動し続けている証。

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