• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁(冨岡夢)

第70章 咲くは朱なれど散るは白


この世を作り直す。


魔都であった頃の京の都ような、幽世(かくりよ)と現世(うつしよ)の境を行き来できるあの空間を。


無限城を媒介に日ノ本全体を常闇へと変える為の足がかりとして、鬼舞辻を、鬼の始祖を作り出したというのに……


全て無駄だと言うのか……


あってはならぬ……


平穏など、ぬるま湯のようなものだ。


浸かっているうちに誰もが腐っていく。


皆の笑顔が見たい、幸せになりたい。


綺麗事を言う者ほど、利己的で、自分本位だ。


いつの世も人は平気で嘘をつく。


あの時だって……


「安倍晴明、貴様とはまたいずれ……」

「道満よ、もう止さぬか?」

「何を言う……所詮私と貴様では……」

「道満よ、其方も分かっているのだろう?いつの世も移りゆく事で変わっていく。流れには逆らえぬのだと……」

「認めぬぞ!よもや、貴様からそのような世迷言を聞くとは……安倍晴明も落ちぶれたものだ!俺は俺の道を行く。貴様のように日和見爺になるつもりは毛頭ない!!」


/ 1982ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp