第70章 咲くは朱なれど散るは白
陰陽五行。水、金、土、火、風。が大元の五元素であるが、鬼殺隊の柱達、炭治郎達同期の呼吸も併せれば、勝機は見えてくるはずだ。
「舞山様。私と一緒に唱えて下さい」
舞山様は元々産屋敷の出自の方。
平安貴族社会において、帝に拝謁出来る地位に登りつめている上流階級。
霊格は格段に高いはずである。
だからこそ、彼ら一族は狙われるのだ。
舞山様は幸い、身体が弱く、出世が見込まれないことで、一族側から爪弾きにされたが……
つけ込みたい敵対貴族からすれば、彼はとびきり上等な素材なのだ。
『祓いたまえ、清めたまえ、神ながら護りたまい、幸さきわえたまえ!!』
巫力と呼ばれる霊力は強すぎれば、心身にも影響を及ぼすという。
だから、おそらく舞山様は。
「貴方様には龍神様がついております」
人々にとっては邪悪に見える、だが確かに力をつけている黒龍が。
だから、あなたの言霊は、誰よりも力を発揮する。