第2章 この国の住民とアリス
「うわぁ…」
ハートの城はメルヘンチックと叫びたくなる程綺麗な庭だった…
確か…小さい頃、両親の仕事で何処かのお城に行った事があったけど…それよりも広い…
こんな所で変態ウサ…いやいやペーターは宰相を務めているのか…
よく崩壊しないな…この城…
王様が頑張ってるんだね…きっと!!
…と思ってると
アリスが…
「スノウ…謁見室に行くわよ」
「へっ?」
爆弾投下してきた!!!!
私みたいな普通の一般市民が王様や女王様に謁見できるわけないでしょうが!!
アリスは何を考えてるの!?
「大丈夫よ…スノウ…ビバルディに会いに行くだけだから…」
へっ?ビバルディ?
女性の名前って事は…
もしかして、この国は女王様が最高権力者?
「この国って王様は居ないの?」
「あ~いるには居るんだけど…」
あっいるんだ…
でもなんだろう…この妙な間は…
「どうしたの?」
「この国のキングは影が薄いのよ…」
影が薄いって…
ちょっと見てみたいかも…
「それより…謁見室に行きましょう?多分、ペーターもキングもそこで裁判をやっていると思うから!!」
えっ?裁判?
それは余計に行っちゃまずいでしょ!?
「仕事の邪魔にならないの?」
「大丈夫よ…」
何が大丈夫なんだと言い返そうとすると…
「ビバルディは…首を刎ねろ…が口癖だから、止めないと…」
「…」
どんな口癖だ…
そりゃあ止めたくなるわ…
ってかそんなんでよくもってるな…この国は…
とにかく…女王様に謁見しよう…