第4章 俺が想いを伝えた時の話
「…ねぇ、温泉行かないの?」
「お、俺は…いい。後で入る。」
「…やだ!!」
「……嫌だじゃなくて。」
「手ぬぐいで隠しちゃえば大丈夫でしょう?」
「(大丈夫じゃねぇよ!…入る前から心臓煽ってんのに風呂なんて一緒に入ったら死んじまうよっ!!)」
なんでは大丈夫だと思っているのだろうか。
何をどう考えたら俺が大丈夫だと?
既に頭痛がしそうな程、顔が熱いのにこれ以上熱を加えないでくれと背を向けた俺に、はとんでもない行動をとった。
「………往生際が悪いっ!!」
「……え”!?」
『往生際が悪い!』と頬をふくらませたは俺の膝に飛び乗り隊服のボタンに手をかけている。
「…ま、待て待て待て待てぇっ!!」
「ねぇ。せめて隊服位脱いで浴衣になってよ!」
「てて、手、離してくれよ!!頼むから!!」
自分の足に当たる太ももの感覚と物凄い近い距離に俺が背をのけ反り何とか回避しようとしていると、さっきまで元気だったが眉をへの字に下げた。