• テキストサイズ

【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第5章 夏


ー研磨sideー


穂波が店の中に入って少ししたところで、
背の高いよく日に焼けた男性が庭木をがさごそしながら登場した。


「お!店が気になったかな?」


長髪を後ろで一つに束ね、髭を蓄えてる。
目も声も穏やかで優しい。
きっと、穂波のお父さんだろ。


研磨「…あ、えっと」

父「お、NEKOMA。音駒高校かぁ!うちの娘も音駒高校に通っているよ。部活帰りかな?」


部活のジャージに書いてあるロゴを見て言った。
…なんだろ、この感じ。
話しかけられても威圧感がない。
おれがうまく喋れなくてもなんともないような空気。
穂波そっくりだ。


研磨「…あ、いや…はい」

父「………もしかして君は」


そこで穂波が出てきて、紹介してもらったところで
店の中から今度はお母さんらしき人が出てきた。


母「…あれ?あれあれ?もしかして…」

『お母さん、研磨くん、紹介するね。もうお父さんに捕まってたんだけど…」

母「研磨くん!会いたかったわぁ。穂波の母の心です。いつも穂波がお世話になっています」

研磨「…ぁ、はい、いや…ぇっと、こちらこそお世話になっています。
  …今日もお弁当を…作ってもらって…」

母「穂波の料理美味しいでしょ〜?我が娘ながら、いい腕してると思うの」

研磨「…はい。いつもとても美味しい…」

母「…ふふ。研磨くん、私のことは心さんとでも呼んで?気楽にいきましょ。
 主人のことは、シゲさんとでも。周りの若い子もそう呼んでるから、ほんと気にせずに」

研磨「…はい」

父「そろそろ時間かな。研磨くん、また店にもおいで」

母「今日はうちに泊まってくの?」

『夕飯、一緒に家で食べようと思ってる』

母「そ。ゆっくりして行ってね。じゃあいくね」

『うん、洋ちゃんによろしくね!』

研磨「………」



心さんはショートカットがよく似合っていて、
笑い方が穂波そっくりだった。



すごい、抱擁感の家族だな…



…なんか、海みたいな人たち。






/ 1804ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp