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【アクナイ】滑稽でも君が好き【短編】

第2章 拝啓、ロボットさんへ【イグゼキュター】



私はベッドに寝転び、薄手の布団を肩まで被る。それが安心して寝られる寝方だ。
だが、今日会ったばかりの他者がいるということでこんなことで素直に寝られるわけがないと踏んでいた。


「…」


イグゼキュターは言われた通り、座ったはいいものの、ベッドを背に床に座るものだからまた頭を抱える。とはいえまた押し問答の続きをする気はないので、背中を向けて顔まで布団を引っ張った。


「電気、消してもいいですか?」

「どうぞ」


僅かについていた室内灯を枕元のボタンを押して消す。その後すぐに無理矢理眠りに入ろうと目をギュッと瞑った。


「…」


だが、すぐに目を開いて寝返りを打つ。すぐそこに白い頭が見えて体を起こした。
いつも抱き枕にしている触り心地の良い毛布を手に取り、後ろからその毛布を掛けた。


「?これは?」

「寒いでしょうし、使ってください」

「ふむ。ありがとうございます」

「…おやすみなさい」

「おやすみなさい」


軽い言葉を交わし、今度こそ眠りに入ろうと身を横にし、目を瞑る。

だがもう一つ言うことがあって彼に背を向けながら言った。


「頼むから寝てくださいね」

「数分仮眠は取らせていただきます」

「仮眠じゃなくて寝てくれッ…ここはロドスだ…!!」


そう振り絞った声を最後に、眠りに入った。

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