• テキストサイズ

黒尾くんと同級生ちゃん

第6章 夏合宿やるってよ


お昼休憩。

お夕ご飯はマネージャー同士で作るけど、お昼は各自の持ち寄り。

本当はマネージャーみんなで食べよう、みたいな話が少し出てたけど、試合時間だったりペナルティだったり片付けだったりで、各校終わる時間が微妙にズレていたので、お昼は各学校ごとに食べることになった。

お昼休憩の前に、記録のノートを見直して。
午後からの試合の順番を確認する。

音駒のみんなはもう食堂に移動して、ガランとした体育館。
梟谷の数人と烏野の数人が、早々にご飯を終えてバレーボールをうっている。
休憩中なのに。
まだまだ練習し足りないらしい。


「おーい。飯食う時間なくなるぞー。」


体育館のボードで試合順を確認している私に声をかけてくれたのは、黒尾くんだった。


『んー。待って、試合順だけ確認したら...』
「いやいや。頑張ってくれるのはちょーーーー有難いんだけど、流石に休憩しろって。午前もずっと動いてただろ? ほら行くぞ。」


黒尾くんは、さりげなく、私の肩を抱くようにして食堂の方向へと促した。


『わ、わかったから!! 行きます! 』
「よーし。試合順なら、後で俺が見とくから。」


そう言うと、またイタズラっぽい顔でニヤリと笑って。
私の肩をぽんぽんと軽く叩いて、腕が離れる。

一緒に登下校している時と同じくらいの間の距離。

今までも何度か一緒に帰ったり朝一緒に学校に向かったりしたし。
席も前後だし、私がマネージャーになってからはより話をする機会が増えた。

だけど、あんなに身体が近かったのは初めてだ。

びっくりしすぎて、まだ心臓が少しドキドキしている気がした。
/ 115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp