第17章 刀鍛冶の里-強襲
後半は目線を下に向け、小さく呟く。
そんな杏の顔に手をやり、無理矢理から顔をあげさせる時透。
時「杏さんは日輪刀なかったんですし、仕方ないです。流石にあの小刀じゃ上弦には太刀打ちできないでしょう。杏さんはすごい人なんですから“こんな”なんて言わないでください。それに杏さんが鉄穴森さんを逃していなければ僕も日輪刀なくて死んでましたよ。」
『無一郎くん…。』
真剣な瞳で訴える時透の言葉に思わず笑みが溢れる。
『ありがとうございます、無一郎くん。あ、他の鬼はどうなってるかわかりますか??というか…その顔の痣…っ、まさか…!!く、薬はっ!?』
脳に酸素もまわり、冷静になってみると時透の額と頬に痣が出ていることに気づき、バッ、と起き上がる。
時「飲みました。大丈夫です。」
『どこか気になることはないですか??』
時「多分、痣が出たばかりのときは身体に負荷があったと思うんですけど、薬飲んでからは楽になりました。」
『そう…。よかった。』
小「時透さん!!どこですか!!
あ!!いた!!」
時透の様子を見て安心していると、大きな声が後ろから聞こえてきた。