第47章 竈門禰󠄀豆子
無惨を追い詰めつつある中──…
鱗滝の元を飛び出して兄の元へと走っていた禰豆子は木々ではなく街並みが見える所まで辿り着いていた。
禰󠄀「ハァ、ハァ、ハァ…」
そんな禰豆子の容姿は、人間に戻る薬が作用し少しずつではあるが人間に戻りつつあった。
それと同時に、体力の消耗。
そして、過去の記憶が少しずつ思い出されていた。
禰󠄀「ハァ、ハァ」
末っ子六太の手を引き、歩いた雪道。
禰󠄀「ハァ、ハァ、ハァ」
優しく出迎えてくれる母。
楽しそうに微笑む弟妹たち。
──ズズッ
記憶が少しずつ戻っていくのと同時に牙が失くなり、どんどん人間の姿へと戻っていく。
そんな禰豆子の脳裏に、最悪の事件が起きたあの日の出来事がよみがえってきた。
突然の来訪者。
戸が開いた途端──…細長い何かが次々に家族を襲う。
竹「逃げて、姉ちゃん逃げて!!」
茂を庇いながら、咄嗟に禰豆子へと叫ぶ竹雄。
そんな禰豆子も六太を庇いながら逃げようとし、外へ出た先で自身にも激痛が走り、そのまま倒れた。
狭窄する視界。