第46章 想いの連鎖
炭(どうする…どうする…!!)
そんな時──…
──ヒラッ
先ほど伊之助がばら蒔いていた愈史郎の目が無惨の攻撃によってひらりと舞う姿が視界の片隅に映ったのを炭治郎は見逃さなかった。
炭(そうだ、目は…!!あれを拾えば…。)
鴉「夜明ケマデ40分!!」
そんな事を考えている炭治郎の耳に残り時刻を告げる鴉の声が聞こえてきた。
その瞬間──…
──ドンッ
炭「!!」
遠ざかる無惨の背中。
炭(走って逃げた…!?)
予想外の事に目を見開く炭治郎。
慌てて目の見えない伊黒へ伝える。
炭「逃げた、逃げた!!伊黒さん、無惨が逃げた!!」
炭治郎の声に伊黒も驚く。
伊「!?」
けれど、冷静に考えれば当然の事だった。
伊(逃亡…!!そうだ、当然だ。無惨は誇りを持った侍でもなければ、感情で行動する人間でもない。無惨は“生きることだけ”に固執している生命体。夜明けも近く命を脅かされれば、逃亡することにも一切の抵抗がない!)
そう分析しながら後を追う伊黒。
そんな伊黒より一足先に無惨を追っていた炭治郎は、遠ざかる無惨の背中を懸命に追っていた。