第45章 繋がる記憶
遠くから見守っていた後藤は今までに感じた事のない圧に思わずのけ反った。
後(うわああ…。何だ、今の音と揺れ…。)
一瞬のけ反った体を戻し、再び無惨の方へ視線を向ける。
するとそこには、ただ1人立っている無惨の姿しか目視出来なかった。
後(あれ??みんな、どこ行った??)
──ドクン、ドクン
後(???え…??)
──ドクン、ドクン、ドクン
徐々に加速する心臓の音。
何となく嫌な予感が過る。
ふと自分が隠れていた家の壁へ視線を向けた。
そこには家の外壁がボロボロに崩れ、埋もれるように倒れる悲鳴嶼がいた。
彼は左足が失くなっていた。
悲鳴嶼だけではない。
また、別の家の外壁の側に倒れる冨岡。
彼もまた、右腕が斬り落とされている状態で倒れていた。
杏も建物の外壁に叩きつけられたのか瓦礫の中に倒れ込んだまま動かない。
他にも不死川は高い家の屋根の方へ飛ばされ、伊黒や善逸、伊之助、祈里や音羽も、みんな四方へ飛ばされ倒れていた。
カ(速過ぎる…。)
──ゴフッ